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文鮮明師講演文「再創造の主人」(2003.08.15)

文鮮明師 講演文

「再創造の主人」

(03.08.15 IIFWP世界指導者サミット閉会式 リトルエンジェルス芸術会館、ソウル)


 尊敬する前現職の国家元首、イスラエル圏の指導者および青年学生指導者、そして紳士淑女の皆様!


 暗く暗欝な先の世紀を乗り越え、新しい夢と希望によって新しい千年を祝福してくださった神様に、まず感謝をさしあげる次第です。今この瞬間にも、民主と共産の先鋭な対決が継続している地球上で唯一の国家である大韓民国に、皆様を招請してこのような大会を開催したのは、個人的に見れば、この国が私の祖国でもありますが、神様の摂理から見れば、この小さな韓半島が人類平和を創出しなければならない二十一世紀の中心国家だからです。


 私は、きょう「再創造の主人」という題目で、神様の摂理に対する皆様の理解を助け、また、今平和世界を創建しなければならないわたしたちの使命と責任がどこにあるのかを明らかにしようと思います。



尊敬する貴賓の皆様!


 今わたしたちが身を置いているこの時代は、摂理的大革命時代です。すべての国家と宗教は、これまでのような生活方式を越えて、今から新しい摂理観をそのまま生きなければならない実践的な生活内容があるということを知らなければなりません。この地上界だけではなく、霊界、すなわちわたしたちが肉身を脱いだ後に入っていって生きなければならない死後の世界も同じです。


 私が全世界的に任命した新しい平和大使の数が、既に数万人に達しています。新しく任命された平和大使たちは、時折、「わたしたちはどのように生きなければならないのか」と尋ねてきます。統一教会が歴史を通して経てきたそのすべての道を公式的に歩んでいき、今現在の霊界の実状と地上世界の統一的なすべての内容が、現実生活の中心内容になっているということを知って、その内容に合せて生きてこそ霊界と一体になるということを確信しなければなりません。今ではもう自分がその中で生きているという自信を持たなければなりません。


 レバレンド・ムーンが語った内容は、過去のみ言も現在のみ言も変わっていません。新しい世界のみ旨のために、その内容のために生きることができるのか生きることができないのかということが、理想天国実現の主役になれるかなれないかを決める原則なので、その原則に従って生きなければなりません。そのように理解して、今まで概念的な生活をしてきたとすれば、実際的な生活として、天国と霊界と肉界と一体化できる生活を、わたしたちの生活環境を越えて国家圏内にまで一致させなければなりません。そのようにしてこそ地上天国と天上天国が実現されるというのです。


 その国の国民ならば国民が生きてきたすべての伝統的な思想やコンセプトを中心とする考えを克服して、新しい次元に一体化することができる基準を、今全世界的に新しく立てなければならないというのが、天一国主人の立場だということを知らなければなりません。


 レバレンド・ムーンが統一教会を創立した当時、二十五、六歳でしたが、統一教会の原理における全般的なすべての骨子を選んで協会を創立したということを知らなければなりません。その時代、その世界に入ってきたわたしたち統一教会の信徒たちは、新しい世界において真の父母と共に生活するその生活圏に従って生きる統一教会員たちであり、それが統一教会員たちの生活だということを知らなければなりません。


 レバレンド・ムーンが再創造摂理をしていくには、神様が創造された世界をすべて失ってしまい、神様まで失ってしまった人類なので、堕落していないアダムの位置に責任を持って、神様が創造して失ってしまわれた世界を再びつくらなければなりません。恨の神様を幸福の神様に解放してさしあげなければなりません。


 ですから、統一教会は、「神様王権即位式」と「天宙天地真の父母様真の愛平和統一祝福家庭王即位式」まで奉献してさしあげました。今日まで神様が手を付けることができなかった全体世界を、真のご父母様を通して蕩減復帰完成しなければなりません。


 再創造の主人は神様ではなく、蕩減する主人も神様ではなく、それが実際にアダムの責任だったという事実を知らなければなりません。アダム一代で整備しなければならないのです。そのようにしなければ、神様が本来の理想を中心として出発した本然の位置に立つ道がないので、全知全能であられる神様が、長い歴史を通して無能な神様の立場で苦労してこられたという無念な事実を、皆さんは知らなければなりません。


 神様の国と神様の生活圏が発展してきた個人時代、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙時代まで越えていくことができ、天上世界と地上世界を自由自在に往来することのできる解放的自分だということを自ら悟る皆さんとなり、神様までもお迎えしてさしあげなければなりません。そして、神様の王宮から神様の国を創造して奉献しなければ、完成したアダムの使命が終わらないというのです。


 天上世界のすべての聖賢、賢哲たちは、栄光の中で生きているのではありません。堕落以後今に至るまで、その目標を中心として完成するために継続して努力しているだけではなく、解放された地上天上一体真の愛の理想圏が実現される時までそれが継続するということを知らなければなりません。


 皆さんが地上でこの使命を完結することができなければ、あの世に行っても、その完結できない限界圏内において、越えていくべき峠を前にして、永遠に修練過程を経なければならないという道が残っていることを知らなければなりません。地上世界にこのような時を迎えるようになったことを天下の何よりも貴く思い、自分の国よりも、自分が現在生きている世界よりも、自分の愛と生命よりももっと貴い、そのような道をわたしたちがすべて相続するために、そのようなことをしているということを知らなければなりません。現在のわたしたちの生活がどれほど貴重かということを知らなければなりません。


 そのような天理を立てて神様を解放し、神様が創造されても完成することができなかったものを完成させなければならない責任が、神様にあるのではないということを知らなければなりません。神様にあるならば、アダムとエバを堕落させることもなかったのです。堕落の責任がアダム家庭にあったということは、とてつもない事実です。今まで人類歴史の中で、そのような内容を知った人が一人もいなかったというのです。再創造の主人が神様ではなく皆さんの家庭だというのです。ですから、本然の国、天一国の主人である「わたしたちの家庭」が重要なのです。


 レバレンド・ムーンが二十四、五歳の若い青年の時に、このようなすべてのことを知り、決定的な結論の上に統一教会という看板を掲げて歩んできたという事実を知らなければなりません。したがって、皆さんもその本然の位置から新しく出発しなければなりません。



尊敬する貴賓の皆様!


 レバレンド・ムーンが家庭堂の創堂式で宣布したみ言の主要な内容が何かご存知ですか? 婚姻届と出生届に関するみ言です。レバレンド・ムーンの婚姻届ではなく神様の婚姻届、神様の出生届のことを言っているのです。神様は、アダムと共に結婚式をすることができませんでした。婚姻式をすることができなかったというのです。神様ご自身が宇宙創造の主人としてアダムと共に出生届をすることができませんでした。誰のためですか? 堕落したアダムのためです。


 それで、真の父母は、「神様王権即位式」を奉献してさしあげた基台の上で神様を解放してさしあげなければなりません。自主的な立場にお立ちになって、天地の極小から極大のものまで思い通りに創造された神様が、堕落のゆえに自由自在に自己主張することのできる天一国主人の出発をすることができなかったという無念な事実を、皆さんは知らなければなりません。


 神様を解放させることのできる再創造解放圏を、アダムとエバの家庭が滅ぼしてしまったので、アダムとエバの完成家庭は、神様の再創造の権限を堕落がなかった本然の世界に返しさえすれば、一時にこの宇宙を新しくすることができるというのです。ですから、皆さんは、今から神様のみ旨の方向に従って、新しい家庭の信念を持って決心することができれば、万事が思い通りに運ぶでしょう。


 なぜ私にユダヤ教が必要で、なぜイスラム教やキリスト教が必要で、なぜ統一教会が必要なのですか? それが怨恨の結ばれた堕落の結実体だったので、それを蹴飛ばしてしまい、真の父母であるレバレンド・ムーンの手によって、本然的神様の解放的王宮圏から天下が天国王権の所有圏に復帰できるようにつくられているという事実を知らなければなりません。


 このような内容を確実に知ったならば、皆さんもきょうを新しい出発の日として定め、自信を持って責任を果たそうという、そのような信念を持った神様の息子娘にならなければなりません。


 その次には、神様を中心とした家庭であればそれで十分です。皆さんも天の側の政党の側に立ち、今まで天を苦労させ、宗教圏を受難の中に追い詰めたサタン側の政党に属した様々な国々を整理していこうと決意しなければなりません。


 わたしが暮らしたい本郷の地、故郷の地を建設するための主人にならなければなりません。万物にまでも真の愛を施す皆さんにならなければなりません。万物、すなわち植物も動物も再創造しなければなりません。彼らは、堕落のために真の愛の相対圏を失ってしまいました。アダムとエバが十六歳になる時までは存在しましたが、それ以降は分割されてしまったのです。これを今からわたしたちが責任を持ち、世界全体をわたしが失敗して滅ぼしてしまったと考えて、わたしが責任を持って復帰しようというそのような祝福家庭であってこそ、天一国の主人になるのです。


 全人類が、地獄圏と天国圏、すなわち天上世界と地上世界の双子のように、同時に生まれた立場に立ったということを考えなければなりません。ですから、兄弟です。父と母が愛する兄と弟、そのような同位圏家庭に入っていって体恤することのできる心情を感じることができなければ、皆さんは、あの世に行って王宮を中心に家庭完成をして生きることができず、その周辺を回り続けるそのような生活を千年万年反復するというのです。


 皆さんは、祝福を受けた新しい家庭の先祖として、純潔、純血、純愛の血統を残すために、すべての精誠を尽くさなければなりません。その峠を越えるために百回千回死んだとしても、皆さんには、死ぬ前に完結しなければならない家庭的責任があるというのです。ですから、常に一心、一体、一念の精神でその道を行かなければなりません。


 神様がそのように深刻で、統一教会を立てたレバレンド・ムーンがあれほど深刻な立場に立ってその原則の道理と軌道をつくっておいたので、好きでも嫌いでも、皆さんも最善を尽くして走っていってこそ、目的地に到達することができるのです。


 新しい天国理念時代が訪れてくるので、つまり国家形態を皆さんと皆さんの祝福家庭の上に立てることができる新しい時代が来たので、徹底して整備し警戒する心を持たなければなりません。天の創造理想的目的に侍るのに不足のない天の王子王女家庭にならなければなりません。


 そして、勝利の基盤を相続して神様に侍って暮らしながら、地上天上で万年太平聖代、一つの国、一つの文化、一つの世界、一つの兄弟、一つの家庭を拡大した家庭圏として帰らなければならないというのが、統一教会が行くべき全体目的であることをはっきりと知らなければなりません。


 家庭堂というものが出現しなければならないという事実は、どれほどぼうぜんとすることでしょうか? イエス様が蕩減復帰を終え、結婚して家庭を築き、イスラエル民族を一時に天国に隷属できる祝福結婚を越えて、ローマまで祝福をしてあげたならば、イエス様の四十代までに地上天上天国をすべて成していたというのです。


 イエス様を殺した罪でイスラエルとパレスチナが闘っているのです。兄弟が一つになれませんでした。そこで一つの宗教、一つの文化圏、一つの国、一つの心情圏になっていなければならなかったのですが、その場にイスラム教が生じ、ユダヤ教が生し、キリスト教が生じたという恨めしい内容を知らなければなりません。


 最近アメリカでは、十字家を除去する運動が展開されているですが、それが問題ではありません。イエス様を殺しました。真の父母を殺した罪は、人類が滅亡しても、イスラエルが千代万代犠牲になっても赦しを受けることができないのです。イスラエル民族が罪の量をすべて満たしたのではありません。ヒットラーが、イスラエル民族をあれほど殺すことができますか? 天の許諾を受けて罪の量を蕩減することのできる量が満ちていなかったのです。同じように、今日もそのような歴史的同時性の時代に入ってきているというのです。


 歴史的にユダヤ教とイスラム教とキリスト教が分かれたことを、今統一教を中心として、ユダヤ教、イスラム教、そしてキリスト教が全世界的に一つになるべき同時性の時代が来たというのです。蕩減復帰は、同時性圏によって完成されるのです。この時代は、世界的な同時性圏時代ではなく天宙的な同時性圏時代です。


 ですから、再臨主は、メシヤであり救世主でなければならないのです。救世主は、世界を平和の天国にしなければならず、その世界には、宗教的不和がありえません。そして、再臨主の意味は、最初に来た主人が定着することができずにいったので再び来る主人ということです。再び来て真の父母になり、地上世界と天上世界の解放圏を成さなければならないという歴史的な事実が、摂理史とともに綴られているということを人類が分からなかったというのです。


 今はもう分かったので、皆さんもそのまま実践躬行し、その峠を越えて神様の御殿に、さらには天下を治めることができる解放的理想圏に入っていくことができなければなりません。天国の大勢の役人から称讃を受け、すべての人が新しい国である天一国に入籍し、新しい国民として入っていかなければならない宿命的な課題が厳然として残っているという事実を知らなければなりません。このような使命を完遂できずに死んで霊界に行けば、それがひっかかるのです。


 ですから、生きている間にすべてのことを清算するために、あらゆる至誠を尽くさなければなりません。皆さんの五官、十官を百回、千回燃やしても越えていくことができないその道に誤謬を残した自分の一生だったのであり摂理史だったという事実に、だれが責任を持つことができるのかというのです。神様が責任を持つことができますか? 神様が責任を持つことはできないのです。神様が責任を持つことができるならば、アダムとエバを最初から堕落させなかったのです。


 再創造の主人は誰ですか? 神様ではありません。皆さん自身であり、皆さんの家庭です。ですから、「天一国主人わたしたちの家庭」というのです。神様がつくられた至極小さな動物から天上世界、大宇宙、すなわち太陽系の一千億倍を越える宇宙全体が、神様の愛圏内において秩序的な存在としてペア・システムになっています。


 これをサタンが血を汚し、すべて分けてしまいました。したがって、真の父母が再びより分けて再創造しなければなりません。皆さんも、神様の真の愛で植物を愛し、動物を愛し、地を愛し、真の主人が恨を解かなければならない解怨の責任があるのです。それゆえに、新しい人生観、新しい宇宙観、新しい天宙観が定立されるのです。


 本来は、家庭堂は必要ありません。神様を父母として侍って暮らす家庭が必要なのですが、それができていないので、蕩減する過程においてどのようなことがあっても、それを成就しなければなりません。それで、家庭堂を立ててそれを遂行しているのです。


 神様が行きたいと思っていらっしゃるのですが、わたしたちが代わりに祭物になり、越えていくことができる道を開拓する王子の中の王子であり、王女の中の王女であり、天地の孝子、忠臣、聖人、聖子の家庭に間違いないという自覚をして行かなければなりません。


 そして、神様の愛を受けることができ、神様の心情圏内に千年万年留まりながら、恨に満ちた神様に対するとき、面目なく涙を流し、血と汗を流し、一身全体が燃えても不足さを感じながら行くべきなのが、天を訪ねていく王子王女の道であり、責任を果たすことができなかった失敗を外れることができる道であり、ただ一つの家庭が行くべき道だということを知らなければなりません。


 皆さん自身を中心として、神様までもわたしが創造し、天国と天の宮殿までもわたしが自らの手によって破壊したので自らの手で再び建設し、その上に解放的な神様と千年万年、堕落していない立場よりも千倍万倍孝子、忠臣、聖人、聖子家庭になると思えば、そこに地獄がありえるでしょうか? それ自体が天国の王宮の中心部になり、神様が地上のどこにでもついてきて王宮のようにいることができるのです。


 レバレンド・ムーンも、この統一教会を立てて導いてきながら多くの苦労をしましたが、今まで苦労したことは苦労ではありません。福を深く、広く、高く体恤し、それを感謝することができる心情圏を体得したそのような位置まで経てきたので、このように感じることができたのです。その場に行ってみたことがない人には分かりません。


 神様がレバレンド・ムーンに誇ることができるものがないというのです。神様の出発過程を解放し、息子として愛することができる立場になることができなかったというのです。神様を神様の位置に立て、すなわち神様をお父様の位置に立ててさしあげて子女として愛を受けることができなければならなかったのです。ところが、子女が堕落してそのようになることができなかったので、それが人類の行くべき恨の歴史だったというのです。それをとりもどして神様の婚姻届、神様の出生届をしなければ国がないというのです。


 真のご父母様の生涯も、やはり恨の路程でした。真の父母は、神様と同じ価値基準で歴史性を隔てて摂理してきたので、今後世界がその内容を知れば、毎日のように痛哭するということが展開するはずです。イスラエル民族が痛哭の壁で涙の悔い改めをするのとちょうど同じです。この道を越えなければならないという恨の解放圏を備えなければなりません。


 ついに神様が天地をすべて解放し、結婚式をすることのできる時代圏に入ってきました。神様が婚姻届をしたので、その息子娘たちも出生届をすることができるのです。神様が第一イスラエル、第二イスラエル、第三イスラエルの三代圏を越えてそれをすることができるようになることによって、神様が本然の位置に帰られるというのです。


 今皆さんは、天地父母となられた真のご父母様の勝利圏の上で、結婚届と出生届をすることのできるという二つの権限を、完全に相続するようになりました。そのように暮らすことができると決意して、寝ても覚めても忘れずに一心、一体、一念、一和の生活をする天一国の民となれば、天国の皇族になるということは間違いないという事実を信じて実践してくださることをお願いします。


 選民圏を代表した第一イスラエルのエルサレム宣言、第二イスラエルのワシントン宣言、そして第三イスラエルのソウル宣言の産室となる鮮文大学校において開催されたラスティング・ラブ・コンファレンスに参席した二世圏の指導者の皆様、そして、ソウル宣言に参席するために、きょうこのリトルエンジェルス芸術会館の大劇場に席を共にしてくださった一世圏の世界指導者の皆様に、深く感謝いたします。皆様は、今天の選民圏を受け継ぐ一世と二世の指導者です。ぜひとも、皆様全員が一体となり、国連の更新とともに、新しいアベル国連の再創造のための歴史的な聖業に召命されたがゆえに、きょうこのソウル宣言の現場に立っていらっしゃるということを、銘心してくださるようお願いいたします。


 このすべてのことを神様に感謝しながら、参席者の皆様の家庭と皆様の国に神様の大きな祝福が共にあることを祈願します。


 ありがとうございました。