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日韓トンネル、ベーリング海峡トンネルーー文総裁自叙伝より

平和を愛する世界人として―文鮮明自叙伝
平和を愛する世界人として―文鮮明自叙伝
創芸社

文総裁自叙伝「平和を愛する世界人として」(P.343~)からです。


平和を愛する世界人として
第七章 韓国の未来、世界の未来 - 理想郷に向かって



14. 紛争のない世界を夢見て 


 私はずっと以前から、宗教が一つになり、人種が一つになり、国家が一つになる世界を主張してきました。数千年の人類歴史は、この世界を分裂させるような出来事の連続でした。宗教が変わり、権力が変わるたびに国境で分けられ、戦争が起きましたが、今は世界が一つになる時代です。これからの世界は、国際平和高速道路を通して完全に一つにならなければなりません。


 国際平和高速道路は、韓国と日本を海底トンネルで連結し、ロシアと北米大陸を隔てるベーリング海峡に橋を架け、全地球を一つにする大事業です。そうすれば、アフリカの喜望峰からチリのサンティアゴまで、またイギリスのロンドンからアメリカのニューヨークまで自動車で走っていくことができます。全世界のどこでも、行き止まることなく毛細血管のように連結されるのです。


 世界が一日生活圏に変われば、誰でも簡単に国境を越えて行き来することができます。誰もが行き来する国境は、これ以上境界としての意味がありません。宗教も同様です。互いに他の宗教との間で往来を頻繁にすれば、お互いに理解する心が生じ、衝突がなくなり、宗教間の壁が崩れます。また、全世界の多様な人類が一日生活圏に入って暮らすようになれば、人種の壁も崩れます。見た目が異なり、言葉が異なる人種の問にも意思の疎通がなされ、それこそ世界の文化が一つにまとまる文化革命が完成するのです。


 シルクロードは、単に絹を売り、香料を買う貿易の道ではありませんでした。東洋と西洋の人種が出会い、仏教とイスラーム、ユダヤ教、キリスト教が出会う場だったのであり、彼らの互いに異なる文化が混合して新しい文化が誕生する場でした。これから二十一世紀は、国際平和高速道路がそれをやり遂げるでしょう。


 ローマが興隆できたのは、世界のあらゆる道がローマに通じていたからです。それほど道が重要なのです。道が通れば人々が通っていきます。文化が通っていきます。思想が通っていきます。それで、道ができれば歴史が変わるのです。国際平和高速道路が完成すれば、世界は物理的に一つになることができます。道がそのようにしてくれるでしょう。世界を一つに結ぶことの重要性は、いくら強調してもしすぎることはありません。私があまりにも先を行っていると思う人たちもいるでしょう。しかし、宗教者は未来を見通して準備する人なのですから、先を行くのは当然です。そのために世の中に理解されず、苦難を受けたとしても、宗教者であれば当然、未来に備えることの先頭に立たなければなりません。


 しかし、国際平和高速道路が完成するためには、多くの国の協力が必要です。日本の侵略を受けた経験のある中国は、日本と高速道路で連結されることをそれほど望みはしないでしょう。しかし、中国を通さずに世界と通じることはできないのですから、中国の心を変える努力をしなければなりません。誰がするのでしょうか。二十一世紀の国際平和高速道路の牽引車となる私たちが先頭に立ってしなければなりません。


 ベーリング海峡に橋を架けることはどうでしょうか。途方もないお金がかかりますが、それも心配することはありません。アメリカがイラク戦争に注いだお金があれば十分に橋を架けることができます。これからは、戦争を起こして人類に苦痛を与えるようなことはあってはなりません。戦争を起こし、数百兆ウォン(数十兆円)のお金を乱費するのは、道理に背く凶悪なことです。今や私たちは、「銃剣を溶かして鋤や鍬を作る時」です。


 国際平和高速道路は、世界を一つに結ぶグローバル統合プロジェクトです。一つになるということは、単に互いに離れた大陸を海底トンネルと橋でつなぐということだけでなく、世界が平準化されるという話です。技術を独占し、その利益を独占するとき、世界の均衡は崩れます。国際平和高速道路は、世界の地下資源と人的資源の不均衡を調節し、等しく豊かに暮らす富の平準化を成し遂げてくれます。平準化とは、高いものは少し低いところに引き下げ、低いものは少し高く引き上げ、互いの高低を合わせることです。そのためには、より多く持っている人、より多く知っている人の犠牲が必要です。平和世界の建設は、一過性の善意や寄付ではできません。絶えず自己を犠牲にし、自分が持っているものを惜しみなく与える真実の愛こそが平和世界をつくっていくことができるのです。


 しかし、国際平和高速道路を建設すること自体は、世界を物理的に疎通させることにすぎません。人は心と体が一つになった被造物です。私たちが生きる世界も、物理的な疎通と共に情緒的な疎通が一緒になされてこそ、完全な統一が達成されます。


 第二次世界大戦が終わった直後に創設された国連は、これまで世界平和のために多くのことをしてきました。しかし、創設六十周年を超えた今、国連はその本来の目的を失い、力の強い国々の利益のために働く場所となりつつあります。世界中で発生する紛争を解決するために設立された国連は、一部の利益ではなく、世界の利益を優先する組織でなければなりません。強大国が自国の利益を優先して他国を力で抑圧するとき、紛争はまた別の紛争を呼び起こすだけであるにもかかわらず、今の国連としてはどうすることもできません。


 このような点を補完しようとすれば、今後国連は、上院と下院の両院体制に変えなければなりません。今のように各国の政治・外交分野の代表者たちが世界の問題を論議する下院と、超宗教的な代表者たちが集まって平和問題を論議する上院がなければなりません。超宗教的な代表者は必ず、諸宗教について十分に学んだ開かれた心を持つ宗教指導者でなければなりません。彼らは、政治家のように狭い視角から特定の国家の利益ばかりを考えたりはしません。全人類を懐に抱く愛の心で人類の幸福と世界平和のために努力する超宗教的な指導者たちが、世界各国に派遣された外交大使と力を合わせ、これ以上紛争のない世界、愛で一つになった世界をつくっていかなければなりません。


 「宗教者がなぜ世界の問題に首を突っ込むのか」という反対意見もあるでしょう。しかし、今の時代、世界は宗教によって深い自己省察の域に達した宗教者の関与を切に求めています。世の中に蔓延する不義と罪悪に立ち向かい、真の愛を実践する人たちが、まさに宗教者です。世界情勢に対する分析力を備えた政治指導者の知識と統治能力が、霊的な眼識を備えた超宗教指導者の知恵と一つになるとき、世界は初めて真なる平和の道を見いだすことができるのです。きょうも私は、世の中のすべての人が宗教と理念、人種の壁を越え、「平和を愛する世界人」として生まれ変われるように祈っています。