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第1回 RALLY of HOPE フン・セン カンボジア総理 基調演説

フン・セン(H.E. Samdech Hun Sen) カンボジア首相




“世界希望前進大会” ポストコロナ以降
共生・共栄・共義による国家刷新と再建


フン・セン カンボジア首相 基調演説



尊敬する大統領閣下、首相閣下、令夫人、世界指導者、そして内外貴賓の皆様。


この貴い場に招待してくださった天宙平和連合の共同設立者であられる韓鶴子総裁、尊敬するアジア政治政党連合会共同議長であられるホセ・デべネシア議長、そして天宙平和連合トーマス・ウォルシュ世界議長に感謝を申し上げます。


きょう、天宙平和連合が主催するこの尊い希望前進大会において、大統領閣下、首相閣下、令夫人の皆様の前で演説する機会が与えられたことを、とても光栄に思います。世界各国が、新型コロナウィルスのパンデミックを克服しようと悪戦苦闘している状況下での「ポストコロナ:共生・共栄・共義を通した国家刷新と再建」という主題は、とても意義深いものがあります。


私たち皆がよく知るように、コロナウィルスは世界各国での日常、文化、経済、社会に影響を及ぼしています。ですが、コロナウィルスのパンデミックがいつ終わるか、その余波が経済、政治、社会秩序にどれほど大きな打撃を与えるかは、いまだ誰も予測ができない状況にあります。


幸いなことに、カンボジアにおけるコロナウィルスの流行は深刻ではありません。国内感染の事例はなく、感染事例はすべて海外から流入したケースであり、死亡者は一人も出ていません。他の国と同様に、カンボジアでも3つの強力な対応措置を実施しました。一つ目は、海外発の感染が国内で拡散しないように徹底的な予防措置を講じました。二つ目は、地域コミュニティーにおける感染の可能性を遮断しました。最後に、感染した患者に対する適切な医療サービスを提供しました。防疫の効率化の為に、コントロールタワーの役割を果たす中央委員会を構成し、政策の樹立、施行、広報を統括するようにしました。


現在まで、コロナウィルスを克服するための闘いは、各国内において重点的になされてきました。ですが、私はグローバル化と地域統合の流れから見て、現在の対応段階からポスト・コロナの社会経済復興の段階に至るまで、個別国家ごとの対応では限界があるとみております。この問題は、各分野における緊密かつ、広範囲にわたる国際的協力を要する世界的課題です。つまり、グローバルコミュニティーが力を結集し、一つのチームとしてコロナウィルスに対抗しなければなりません。


その点に関して、私の見解をいくつか述べさせていただきます。第一に、コロナウィルスは前例のない勢いで公共医療体系の安定性、社会的交流、世界の物流システムを圧迫し、人々の生活に深刻な打撃を与えながら、世界経済を悪化させています。この流れからみて、多国間主義を支持する世界的連帯と合同対応政策の樹立がより緊急な課題となりました。そのため、全世界がコロナウィルスのワクチン開発のしらせを戦々恐々としながら待っている現在、ワクチンが全ての人の手に届く、世界公共財として採択されることを提案したいと思います。


第二に、人種差別と非難をやめなければなりません。世界が手を取りあい、パンデミックに対抗しなければならない状況下における人種差別や非難は、グローバルコミュニティーの分裂を引き起こすだけです。2020年2月13日、カンボジアは人道主義と国際的連帯の精神をもって、2,200名が搭乗するクルーズ船、MSウェステルダム号のカンボジア停泊を許可しました。さらに、自国民だけでなく、感染した外国人のための医療サービスも提供しました。


第三に、コロナウィルスのパンデミックの終息後に、私たちが前進してゆくための徹底した戦略的準備が必要です。旅行や貿易のための国境の再解放と、被害が深刻な分野の復旧のための様々なシナリオを検討し、具体的な復旧戦略を立てなければなりません。


第四に、グローバル化を志向する多元的な協力体制を強化し、経済成長、貧困の撤廃、生活の質の向上のための環境を造成しなくてはなりません。国際社会は、今後も多元的な貿易関係の開放を積極的に推進しなければならず、国内外において持続可能な包括的開発を進めるよう、国際社会における社会的・経済的関係を構築してゆかなければなりません。


第五に、平和及び安全保障体制の構築と維持が、人類の繁栄のための核心的な基盤であることを再確認しなければなりません。人類は平和と安全保障を必ずや実現し、維持しなければならず、この課題が各国の最優先課題にならなければなりません。平和は何もせずに得られるものではありません。私たちは相互友愛、相互尊重、人類の普遍的価値を共有し、調和と平和によって共存し、社会における信仰、宗教、文化の多様性を尊重しなければなりません。


演説を終えるにあたり、この世界的な逆境を克服し、全世界に平和と安定と調和と発展、そして繁栄のための環境を造成するため、世界の指導者の皆様が、世界を導くための善意と責任感を共有してくださることを願います。


カンボジアはこの崇高な目標のため、全ての関係する指導者の方々と共に歩みだす準備ができております。ありがとうございました。